今週はオハイオの姉御、クリッシー・ハインド率いるイギリスのロックンロールバンド、プリテンダーズのドント・ゲット・ミー・ロングをお届けします。
プリテンダーズはボクもど真ん中世代で、この曲の1枚前のアルバムは今でもよく聞きます。プリテンダーズ自体はイギリスで組まれたバンドなんですが、リーダーはアメリカの中部、広大な田舎、オハイオ州出身のクリッシー・ハインド。この姉さんが男前なんですわ。ヒットしているのは実にわかりやすいストレートなアメリカンロックの曲が多いです。
80年デビュー、1986年リリースの4枚目のアルバム「ゲット・クロース」
ドント・ゲット・ミー・ロングというのは、誤解しないでという決まり文句です。曲のモチーフは姉御のような男勝りの女性の恋心を書いたものだと思います。つい表に出てしまう恋心を、「別にあんたを好きってわけじゃないんだからね」と強がって見せる歌です。
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誤解しないで
まぶしかったのはネオンサインよ
あんたが通ると丁度偶然いつもネオンが光るのよ
誤解しないで
あんたの車に乗せって海辺で月を見上げて波間をさ迷ったからって
気がそぞろなように見えたとしても
それは花火のことを考えていたからよ
あんたが笑う度にはじけるのが見えるのよ
誤解しないで
光のように急に私が姿を消したとしても
月夜に誘われてフラっと散歩しているだけよ
時には二人は出会う
理由なんかそこにはないの
どこかでただすれ違うだけかもしれない
なのに、雷に撃たれたような感覚が走るの
なんだかわからないけど、そこには何かがあるのよ
誤解しないで
流行りに乗るからって何も考えてないわけじゃないのよ
嫌なことがあったとしても明日はいいことがあるかもしれない
誤解しないで
あたしがこんなことを言うの
信じられないでしょ?
きっとイイカンジの二人になれると思うのよ
誤解しないでってば
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なんか女の子っぽい振る舞いが恥ずかしい男女(おとこおんな)の姉御の淡い恋心の歌なのかなぁと思って訳しました。
ボクは学生時代オハイオの隣のウエスト・バージニア州に住んでいたのでこのバンドは地元のヒーローだと思ってます。クリッシー姉御はやや根暗でちょっと男っぽい女性として育ちました。彼氏がいないどころかデートもしたことがなかったそうです。ボクは結構そういう色気のない女の子に魅かれちゃうんですよねぇ。今でも10年に一度くらいはニューヨークから田舎のほうをドライブするんです。そういうときは自然とプリテンダーズとかジョン・クーガーとか、オハイオ、インディアナ辺り出身の田舎ロックを聞いてしまいます。森の中、平原をゆるやかにアップダウンするハイウェイを走るのに丁度いい感じなんですよねぇ。
アリスさんはプリンセス・プリンセスと似ていると言っていましたが、プリ・プリで言うと中山加奈子的な姉さんです。 プリ・プリと言えば「ダイヤモンド」ですよね。うちの娘は4月生まれの誕生石にちなんでミドル・ネームをダイヤモンドってつけたんです。30年前、ニューヨークのピアノバーのカラオケで毎週♪ダイヤモンドだよ~ あぁうちの子の名前 あぁうまく言えないけれど 宝物だよ~ って唄ってました。